在来工法じゃなくてもできる? こだわりの浴室づくり
こだわりの浴室づくりなら、在来工法?
そこで、浴室の施工方法ですが、大きく「在来工法」と「ユニットバス」に分けられます。
このうち、在来工法は現場で防水工事を施し、すべてを一から造作する方法で、この工法で作られる浴室は在来浴室と呼ばれます。在来工法なら、浴室の面積や形状・使用する材料などの制約が少なく、デザインも施主の希望にあわせて作っていくので、フルオーダーメイドの浴室づくりが可能です。例えば、浴室内に浴槽や洗い場とは別にシャワーブースを設けたり、壁や床を天然石のタイルで仕上げ、信楽焼のバスタブを設置するなど、自由に浴室づくりが楽しめます。
このように、こだわりの浴室づくりをするのに最適と思われる在来工法ですが、最初から最後まで職人の手作業になるので、工期が長く費用も掛かります。こだわる部分が多いほど費用は高額になりますが、特に2階以上のフロアに在来浴室を作るのは、技術的にもコスト的にも非常に困難です。
ユニットバスでもできること
ユニットバスは、工期が短く費用もリーズナブルに済み、2階以上にも設置できるので、現代の浴室づくりの主流になっています。既製品の組み合わせになるので、在来浴室に比べると自由度は減りますが、近年はパーツのバリエーションが増え選択の幅が広がっているので、工夫次第でこだわりの浴室づくりができます。
例えば、フルユニットバスの場合、4面ある壁のうち1面だけ色を変えてアクセントカラーウォールにし、鏡を横長に設置すれば、ホテルの浴室のようなイメージになります。その場合は、シャワーヘッドやタオル掛けも高級感のあるものにしたいですね。また、タオル掛けにはアクセントカラーウォールと同系色のタオルを掛ければ、よりホテルライクな雰囲気が演出できます。
意外に自由度が高いハーフユニット
ハーフユニットバスなら、壁の半分から上は自由に造作できるので、さらに自由度が高まります。壁の上半分に天然のヒノキの板を貼ったり、タイルで好みの模様にしたりするなど、多様な空間づくりが可能です。加えて、戸建住宅の場合は、窓の大きさや位置も自由に決められるので、例えば、庭を眺められるように大きな窓を作る、もしくは2階の浴室なら、壁の上部に窓を作り、空を見ながらお湯に浸かるのもいいでしょう。
また、あまり広くない浴室でハーフユニットを使う場合は、隣の脱衣室(洗面所)との仕切りをガラス張りにし、浴室ドアも全面ガラスにするのもおすすめです。浴室と脱衣室が一体化したような広がりを感じられ、ゆったりとした開放感のある浴室になります。さらに、脱衣室に少しスペースの余裕があれば、浴室内から見える位置に観葉植物を置くと坪庭を眺める気分で入浴ができます。
ゆったりとリラックスできる浴室は、日々の暮らしの中で大切なもの。予算などの制約もあるかと思いますが、今回の記事を参考に、わが家こだわりの浴室づくりをしてくださいね。
記事についてお気軽に
お問い合わせください。
閲覧履歴からあなたにおすすめの記事です。
-
沿岸地域で採用される屋根の特長とは?
みなさんは、一軒家の屋根を意識して観察したことはありますか? 屋根の形や材料は、場所ごとの環境によって需要が異なります。つまり、屋根には地域によって特色があるということ。そこで今回は、沿岸地域で採用されている屋根の特長を…
-
グランピングに欠かせない「ドームテント」のルーツ
近年、アウトドアの定番として急速に普及しているグランピング。テントや食材の準備をする手間がなく、快適でちょっぴり豪華なキャンプ体験ができるエンターテインメントです。実際に行ったことがなくても、ネットやテレビのニュースなど…
-
1000年以上長持ちする屋根建材としての「チタン」
原子番号22 Ti(Titanium)、通称「チタン」。 みなさんは、チタンという素材にどのようなイメージをもっていますか? チタンは実用金属の元素のなかで、鉄、アルミニウム、マグネシウムに次いで4番目に多い鉱物資源です…