2020年代で注目されている住宅のトレンドとは?

家づくりにも時代によって流行があります。そこで今回は、2020年代の住宅に関するトレンドをご紹介します。近年では、平屋住宅の人気が続いているほか、バルコニーを設けない間取りやこぢんまりとした小空間、キッチンにこだわる設計など、さまざまなアイデアが登場しています。こうした住まいのスタイルは、ライフスタイルや価値観の変化に合わせて進化してきたものです。これから家づくりをする人は、ぜひ参考にしてみてください。
いま平屋が再注目!その理由とは?

近年、高層住宅から平屋への関心が高まる「平屋回帰」が住宅のトレンドとして注目を集めています。若い家族を中心に幅広い年代から支持される平屋人気の理由はさまざまです。
すべての生活空間がワンフロアにまとまり、生活動線がシンプルで安全面を考慮しやすい構造が特徴です。ほかにも、「間取りの自由度が高い」「一体感が出しやすく周囲との調和を図りやすい」「耐震性に優れている」など、複数の要因から平家が再注目されています。
>ブーム到来!? いま増えている平屋の魅力とは
バルコニーのない家が増えている?

住宅の間取りにおいてバルコニーは定番の設備でしたが、最近ではあえて設けない設計が増えてきているのだそう。その背景には大きく分けて「コスト削減」と「洗濯スタイルの変化」の2つの理由があります。
バルコニーの設置には外壁・防水工事などの建築コストがかかりますが、そもそも作らなければこの費用はかかりません。さらに、バルコニーは雨風や直射日光に晒されるため、定期的なメンテナンスが必要です。建築時だけでなく、維持のコストを少しでも抑えたい人が、バルコニーなし住宅を選択することが増えているそうです。
また近年は、室内干しや衣類乾燥機の活用が一般化したことで、屋外に洗濯物を干す必要性が減少しています。さらにランドリールームを導入することで、天候や花粉、夜間の洗濯など時間帯に左右されにくい洗濯環境が構築できます。他にも洗濯・乾燥・収納までをすべて同じ部屋で完結させる設計が採用されるケースもあるのだとか。このような洗濯スタイルの変化が、バルコニーなしを選ぶ後押しをしています。
ただし、天日干しや大型の洗濯物を干しづらくなることや、エアコンの室外機を設置しづらくなるといったデメリットがあるのも事実。そのため、バルコニーの有無は、ご自身の生活スタイルや家族構成なども考慮して、総合的に判断することが大切です。
自宅のちょっとした秘密基地「ヌック」

在宅のトレンドとして注目されているのが、2〜3畳ほどのこぢんまりとした空間「ヌック」です。リビングやダイニングといった空間とゆるやかに繋がりつつも、視覚的・心理的にやや閉じた印象を持たせることで、自分だけの落ち着けるスペースを確保できるのが魅力です。このヌックは、読書や映画鑑賞などのリラックススペース、デスクワークやテレワーク用のワークスペース、子どもの遊び場や勉強スペース、趣味などを楽しむプライベートスペースなど、家族とのコミュニケーションは維持しながらも、「個の空間」を確保できる点が魅力です。
コロナ禍以降、自宅で過ごす時間が増えたことで、家の中での過ごし方に工夫を求める動きが強まりました。その中でヌックのような小空間は、家全体の面積を大きく取らずとも、居心地の良さや用途の多様性を高める工夫として注目されています。
LDK空間の考え方を変える「Ⅱ型キッチン」

近年の住宅設計では、キッチンレイアウトにこだわる考え方も広がっています。そのなかでも「Ⅱ型キッチン」と呼ばれるレイアウトが注目されているのだとか。Ⅱ型キッチンとは、シンクとコンロをそれぞれ独立した作業台に分けて、並列に配置する形のことです。
Ⅱ型キッチンの特徴は、調理スペースを広く使えること。シンク台とコンロ台の移動がなくなり、体の向きを変えるだけで済むため、作業動線がスムーズになります。また、シンク台をとコンロ台がそれぞれ独立しているため、下ごしらえと調理を分担でき、複数人で使用する場合にも適しています。また、ダイニングテーブルをキッチン側に近付ければ、配膳や後片付けもスムーズに。加えて、キッチンとリビングの間仕切りがなく一体感や開放感が得られ、家族とのコミュニケーションが取りやすい点も、採用される理由のひとつといえるでしょう。
生活の質を高める機能が充実したスマートホーム

2020年代に突入してからスマートホームの戸数が年々増加しています。スマートホームとは、インターネットに接続したデバイスやシステムを活用して、家庭内のさまざまな設備や機能を自動化・遠隔操作できる住宅のこと。国内市場規模は2019年度から2030年にかけて3倍以上に達する見込みなのだそうです。
増加傾向にある背景には、エネルギーの節約や防犯性の向上といった社会課題への対応に加え、スマートフォンやスマートスピーカーと連携した操作のしやすさ、さらに少子高齢化や共働き世帯の増加といったライフスタイルの変化に応じた見守りや家事支援など、生活の質を高める機能が充実しているためです。
具体的には、音声で家電を操作したり、スマートホンや指紋認証で鍵の開け閉めをしたり、外出先から家族の様子を確認したりと、できることは多岐にわたります。多くの人々のニーズに応える便利機能が充実しているスマートホーム。住宅トレンドとして注目されているのも納得です。
暮らしの変化とともに進化する住宅のかたち

暮らし方やライフスタイルの変化に合わせて、住まいのかたちは日々アップデートされています。平屋、ヌック、Ⅱ型キッチンなど、最新のトレンドを取り入れることで、家で過ごす時間がより楽しく、より快適になるかもしれません。
今後、家づくりやリフォームについて考える際には、未来の理想の暮らしを想像しながら、あらゆるアイデアをヒントにして、あなただけの理想の住まいづくりを探してみてください。
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