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在来工法とツーバイフォー、工法に合ったリフォームを

耐震

 

工法によって、リフォームの仕方が変わる?

近年、年数を経た家を建て替えるのではなくリフォームをして暮らしやすさや価値を向上させるケースが多くなっています。また、地震や台風などの災害対策としてのリフォームを考えている方もいることでしょう。このように目的は人それぞれですが、家をリフォームすることにしたときに、まず確認したいのが、どのような工法で建てられているかです。木造住宅の場合、ほとんどが在来工法かツーバイフォーのどちらかで建てられていますが、リフォームの仕方は工法によって違います。
在来工法は日本に古くから伝わる住宅工法です。これに対し、ツーバイフォーは近年北米から伝わってきた工法です。日本では1974年に建築基準法に基づくルールが整備され、一般的工法として普及するようになりました。
この2つの工法では建物の構造が大きく異なります。
「ツーバイフォーよりも在来工法の家の方がリフォームしやすい」と耳にすることもありますが、必ずしもそういうわけではありません。工法が違えば、リフォームの仕方も違います。そこで、在来工法とツーバイフォーの家のリフォームの違いについて比較してみましょう。

在来工法のリフォーム

在来工法は木造軸組工法とも呼ばれます。これは、柱や梁・筋交いなどの「軸」で建物を支える骨組みを作り、そこに壁を取りつけていく工法です。先に骨組みを作っているので、壁を動かしやすく、柱や梁にも動かせるものがあり、リフォームでは比較的自由に間取り変更ができます。部屋と部屋の間の壁を取り除いて広いLDKにする、窓を増やしたり大きくしたりするなどといったことも可能です。
ただし、現行の耐震基準以前に建てられた物件をリフォームするときには注意が必要です。新しく作る部分は現行の耐震基準になりますが、耐震性を確保するためには、既存部分の耐震性能も現行に合わせなければなりません。そのため、事前に耐震診断を行い、必要に応じて残す既存部分の耐震補強をすることになります。
また、築年数にかかわらず、新築のときの詳しい図面がない場合は、設計プランの前に仕上げ材をはがして、使用されている部材を調べる必要があります。

ツーバイフォーのリフォーム

ツーバイフォーの正式名称は枠組壁工法と言います。この工法では、断面が2 x 4インチの木材の枠に合板を貼ったパネルで壁や床や天井を構成し、箱を組み立てるようにして構造を作ります。この構造自体が地震や強風への災害対策となっています。
一方、壁面で建物を支えているため、リフォームをするには、取り外せる壁が限られ、開口部や間取りの変更が制限されると言われています。しかし、壁や開口部の変更が全くできないわけではありません。ツーバイフォーでは、使用する部材や施工手順について細かく公的な基準が定められています。
リフォームのプランを考えるときには、この基準の範囲内でできることを最大限に引き出すことが大切です。また、規定により、耐震性能や、どこにどのような部材が使われているかが予め分かっているため、仕上げ材をはがすことなく、スムーズな設計プランが立てられます。
とは言え、これには十分なツーバイフォーの知識をもっていることが前提となります。したがって、この工法をよく知る設計者や工事業者に依頼することがリフォーム成功の第一歩になると言えるでしょう。

このように、在来工法とツーバイフォーにはそれぞれ特長があります。リフォームを考えている住宅の工法を踏まえ、その工法に詳しい業者に依頼し、適したリフォームを行うことが大切です。

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