外壁塗装後に塗り残しを発見してしまった場合の対処法
外壁塗装を行なった時に起こるトラブルとして多いのが、色のムラや塗り残し。せっかく費用と手間をかけたのに、仕上がりが完璧でないとがっかりしてしまいますよね。ここでは塗り残しの原因や予防策について説明します。
外壁塗装工事で塗り残しができてしまう原因
外壁塗装は、職人が手作業で塗っていく作業になります。そのため、ヒューマンエラーが起こる可能性もゼロではありません。また、熟練度の違いによっても仕上がりは変わってきます。塗り残しの原因は具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
最も多い原因として作業の中断が発生することによるケアレスミスがあります。
外壁塗装は屋外で行う作業のため、荒天が続いてしまうと作業を中断せざるをえません。中断期間が長くなるほど、どこまで作業を行ったかがあいまいになってしまい、塗り残しが発生してしまう場合があります。
さらに、無色透明のクリア塗料を使っていると、外壁の色の変化で確認できないため、塗り残しが出ても気づかない可能性があります。養生テープ等で目印をつける、できる限り連続で作業を行う、塗るのを忘れやすいところを先に塗装しておく、といった工夫で出来る限り塗り残しをなくす努力がなされていますが、荒天で数日作業が中断した場合や、真夏日など気象条件の厳しい中で作業を行うことになった場合はより一層の注意が必要といえるでしょう。
外壁塗装工事で塗り残しを放置するリスク
まず気になってしまうのは見栄えが悪くなることです。例えば、窓のサッシの周りや入隅や出隅など住宅の目立つところに塗り残しがあったりすると、どうしても目立ってしまいます。もともとの色とは異なる色で塗り直している場合には、なおさら塗り残しが際立ってしまうでしょう。
また、塗り残しの箇所は外壁を保護するものがなくなるため、劣化しやすくなります。塗料の密着性を高めるために高圧洗浄機や工具を用いて、外壁に付着している汚れ、コケ、カビなどの異物を取り除くのですが、その際、それ以前の塗膜も仕上がりに影響が出るため一緒に落とします。したがって、塗り残された箇所には外壁を保護するものがなくなってしまうため、紫外線や雨、カビ等に対して通常の箇所よりも弱く、劣化しやすくなってしまいます。
外壁塗装工事で塗り残しを発見してしまったときの対処法
外壁塗装の塗り残しを発見した場合には、速やかに業者に連絡しましょう。塗り残しは基本的に業者の責任になるため、ほぼ間違いなく補修を行ってくれるはずです。ただし、支払いを済ませて工事完了後時間が経ち過ぎている場合には、なかなか対応してくれないことがあるために注意が必要です。
塗り残しの補修を行う際には、後々トラブルに発展しないためにも、書面等で施工箇所と期間について記録を残しておきましょう。口頭のみの約束ではこころもとなく、業者によっては十分に補修を行なってくれない可能性も高くなります。
外壁塗装の塗り残しを防ぐために
塗り残しを防ぐために大切なことは業者任せにせずに自分でもしっかり確認し、相談しながら進めることです。打ち合わせの段階から、業者の方としっかりとコミュニケーションをとり、要望をしっかりと伝えたり、疑問点を伝えて解消してもらったり、工程をしっかりと確認したりするようにしましょう。この際に、工事完了検査が行われる旨の記載があるのかもポイントになります。
また、施工中も工程の進み具合や問題の有無等に関して確認を取るようにしましょう。そして、工事完了後には、業者の方と一緒に工事完了検査を行うことが重要です。塗り残しがないか、打ち合わせ通りに施行されているかを確認する大切な工程になります。もし不備があれば、その場でやり直しを行なってもらうことが可能です。悪天候が続くなどして作業が長期間になってしまった場合等には、コミュニケーションを取りながら業者と一つ一つ丁寧に確認しましょう。
万全を期すには、「住宅瑕疵保険」に加入するという方法もあります。この保険に加入しておくと、工事完了後に現場で第三者である保険会社の検査員による検査を受けることができます。この保険を利用するためには、塗装業者が「住宅瑕疵保険」に登録している必要があるので、契約時に確認しておく必要があります。
外壁塗装の塗り残しは、建物の美観が損なわれるだけではなく、耐久性にも影響を及ぼします。塗り残しによるトラブルにならないためにも、打ち合わせの段階や工事中も業者の方とコミュニケーションをしっかりととり、工事完了検査にも立ち会って、塗り残しや色ムラがないか自分の目で確認するようにしましょう。
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