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在来工法の家づくりって、どんなもの?

耐震

日本で最も多い家づくりの工法

住宅を建てるにはいろんな構法がありますが、日本で最も多く用いられているのが木造軸組構法です。在来工法とも呼ばれ、木材が豊かなこの国に古くから伝わってきた家づくりの方法です。木の柱や梁(はり)などで骨組みを作ってから、そこに合わせて屋根や床、壁を作っていきます。そのため、間取りの自由度が高く、開口(窓)を大きく取りやすい、増改築もしやすいという特長があります。

さて、実際に家づくりをするとなると、どのように工事が進んでいくのか気になるところですね。在来工法では、設計者のプランにもとづいて工務店が木材を準備し、あらかじめ必要な加工をすることからスタートします。昔は大工さんがノコギリやノミを使い手作業で木材を加工しましたが、現代ではプレカットという方法で専門業者が機械で加工することが多くなっています。

こうした準備作業に平行して、現場では地盤を整え基礎づくり、構造体の組み立てといった順に工事が進みます。

 

 

在来工法の工事の流れを知ろう

ここで、在来工法による家づくりの現場の流れを少し詳しく見ていきましょう。

 

1.地盤を整備し、建設予定地に縄を張って間取りを決める地縄張り、正確な位置を出す水盛り・遣(や)り方という作業を経て、コンクリートの基礎を作ります。地鎮祭をする場合は地縄張りの後に行います。

 

2.基礎の上に据えつけた土台と柱・梁で骨組みを作ります。

 

3.骨組みに筋交いを取りつけ、屋根の骨組みである小屋組を作ると、骨組みのできあがりです。2.からここまでの工程を建て方と呼び、上棟式をする場合はこのとき行います。

 

4.屋根材や壁を取りつけるための下地工事をし、開口部の骨組みを作ります。

 

5.屋根を仕上げ、床や壁、天井の下地を設置し、開口部の外部サッシを取りつけます。これらの作業の途中で防水工事や水道の配管工事、電気の配線工事などが入ります。

 

6.外壁を仕上げ、階段などの内部造作、設備の設置工事をします。内装(床・壁・天井)の仕上げ、内部建具や照明器具などを取りつけ、完成です。竣工後の検査後、必要に応じ手直しを行い、引き渡しとなります。

 

この一連の流れによる工期の目安はおよそ4ヵ月から6ヵ月です。ただし、これはあくまでも一般的な目安で、使用する材料や施工する工務店、ハウスメーカーなどによって、工期と工事の手順が異なる場合があります。

 

 

在来工法の耐震対策は?

家を建てる上では耐震性が重要になりますが、在来工法ではどのように耐震対策をするのでしょうか? それは主に次のような方法になります。

 

・骨組みを作るときに(2.3.の工程)、土台、柱、梁などの構造材どうしを金具で緊結する。

 

・柱と梁、土台で囲まれた枠に筋交いや構造用合板を取りつけ、耐力壁(たいりょくへき)にする(※目安としては、3.4.5.の工程で行いますが、使用する部材と工事業者によって異なる場合があります)。

 

加えて、在来工法に限りませんが、住宅の耐震性には地盤の強さがカギになります。家を建てる場所の地盤を調査し、必要であれば地盤改良を行い、条件に合った基礎を作ることで建物の耐震性能も活かされます。

 

以上が在来工法の特長や工事の流れになりますが、住宅の工法を知っておくことは新築の場合だけではなく、建売りや中古住宅の購入にあたっても役立ちます。工法の違いによって、建築後のメンテナンスやリフォームの仕方が違ってくるからです。したがって、新築時はもちろん、在来工法の家のメンテナンス、リフォームは、この工法に詳しい業者に依頼しましょう。

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