DIYでもできる? DIYで外壁塗装を行うリスク
DIYでもできる? DIYで外壁塗装を行うリスク
自宅の外壁塗装は道具を揃えることでDIYでも行うことができます。しかし、DIYにはメリット・デメリットがあり、これらを十分に理解しておかないと後で後悔する可能性があります。そこで今回は、外壁塗装を検討している方へ向けてDIYで行う際の流れや、メリット・デメリットに関して詳しく紹介します。
DIYで外壁塗装を行う流れ
・下地処理
外壁塗装をDIYで行う際は、まず外壁の下地処理のために壁の清掃を行います。この工程は外壁塗装の仕上げをキレイするために重要です。やり方としては、家庭にある掃除道具を使用する方法か、専門的な道具を使う方法に分かれます。スポンジやブラシなどの家庭にある掃除道具を使用する場合はコストが抑えられますが、頑固な汚れはどうしても取り除きにくいのがネックです。高圧洗浄機などの専門的な道具を使用すると壁に付着した汚れを綺麗に落とすことができますが、費用がかかるのと騒音が発生したりするので注意が必要です。
・養生
次の工程は養生です。養生とは塗装しない予定の箇所に塗料が付着しないように保護する作業です。具体的には、保護するためのテープやビニールを使って、塗料を塗る箇所以外を保護します。このような道具はホームセンターで購入できます。
・下塗り
養生を終えた後には下塗りを行います。この工程の目的は、外壁の素地と付着させる塗料の密着性を高めるためです。ホームセンターで購入できるシーラー下塗り材を使います。
・中塗り
次の工程は中塗りです。この作業は仕上がりにムラができないことを目的としています。中塗りを省いてしまった場合、塗料の付着していないところが出てきてしまうため注意が必要です。中塗りと上塗りの間には必ず乾燥させるインターバルが必要ですので注意しましょう。シリコン塗料やフッ素系塗料を使います。
・上塗り
最後は上塗りを行います。上塗りは仕上げの工程となっており、塗料が持っている役割を発揮するために必要な工程です。この工程により耐久性を発揮することができます。
DIYで外壁塗装を行うメリット
DIYで外壁塗装を行うことによって3つのメリットが生まれます。
一つめは、人件費や手数料といったコストを下げられるメリットです。必要な塗料や機材等もホームセンターで購入すれば、比較的安くそろえることができます。
二つめは、外壁のデザインや色を自分の好みで決められるメリットがあります。さらに、当初予定していたデザインから急遽変更したり、コスト面を考えて別の色の塗料へ変更したりする等、様々な変更が可能となっています。
三つめは、自分の好きなスケジュールで作業工程を組むことができるメリットです。平日に仕事をしている方であれば、土日や祝日といった休日を利用して好きな時間に作業することができます。家族と一緒に作業をすれば思い出に残る時間になるかもしれませんね。
DIYで外壁塗装を行うデメリット
一方 、DIYで外壁塗装を行うと、いくつかのデメリットやリスクが発生する恐れがあります。
一つめは、仕上がりにムラが発生してしまう可能性がある、というデメリットです。塗料を塗る作業には専用の道具を使用しますが、このような道具は正しい使い方や注意点などが存在します。さらに、ムラを作らないよう 塗装を行うのは、非常に根気と集中力の必要な作業です。専門業者でない方が作業することで塗りムラが発生しやすくなり、塗料が本来の力を発揮できなくなってしまいます。
二つめは、転落のリスクです。外壁塗装は高所での作業が発生します。そのための足場を組む必要がありますが、素人が足場を組むと強度が足りなくなる場合があります。足場を組まずに脚立やハシゴ等を使って作業を行ったというケースもありますが、このような時もきちんと固定をしないと転落のリスクが発生します。一人で作業をするような場合には、転落してケガをするとすぐに助けを呼べない可能性もあるので注意が必要です。
三つめは、外注の業者に作業してもらうより、時間がかかってしまうことです。例えば、延床面積30坪の住宅で外壁塗装を業者に依頼した場合、洗浄から仕上げの上塗りまでの作業日数は14~20日程となっています。しかし、これらの工程を一人で行った場合、個人差はありますが45~60日ほどかかるケースがあります。急ぎで無い場合はこの位の期間で作業を行っても問題ないかもしれませんが、途中で予定が入ったり、急遽作業を中断したりする必要が出てきてしまうと、より作業期間が長くなってしまいます。
四つめは、長い目で見るとコストが高くなる可能性があることです。DIYの外壁塗装は必要な道具や塗料等を自分で用意する必要があります。ホームセンターのようなお店で販売される道具や塗料はコストの安いものが多いですが、プロが使用するものよりも耐久性が低い可能性があります。耐久性が低いと、通常より早い段階で塗り直しが必要になり、その都度一定のコストが発生します。こうなってしまうと結果的には大きなコストがかかってしまいます。
外壁塗装をDIYで行うことで、いくつかのメリットが生まれますが、それ以上に大きなデメリットが発生する可能性もあります。結果的にかかるコストの大きさや、転落などのリスクもしっかりと比較をしてから検討してみてはいかがでしょうか。
記事についてお気軽に
お問い合わせください。
閲覧履歴からあなたにおすすめの記事です。
-
グランピングに欠かせない「ドームテント」のルーツ
近年、アウトドアの定番として急速に普及しているグランピング。テントや食材の準備をする手間がなく、快適でちょっぴり豪華なキャンプ体験ができるエンターテインメントです。実際に行ったことがなくても、ネットやテレビのニュースなど…
-
1000年以上長持ちする屋根建材としての「チタン」
原子番号22 Ti(Titanium)、通称「チタン」。 みなさんは、チタンという素材にどのようなイメージをもっていますか? チタンは実用金属の元素のなかで、鉄、アルミニウム、マグネシウムに次いで4番目に多い鉱物資源です…
-
過酷な自然との闘い〜北海道の屋根の歴史と進化〜
地域によっては冬と夏の気温差が60度にも達し、冬は一日に1メートルも雪が積もる過酷な気象の北海道で、断熱性や気密性を確保するための建材の役割は極めて重要です。 明治時代に開拓使が入植して以降、道外とは異なった進化を遂げて…