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知って得する屋根トリビア。世界の不思議な”屋根”

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茅葺き屋根は日本だけじゃない?

この5月に開催予定の伊勢志摩サミットで注目される伊勢神宮。その本殿の屋根は急な勾配がついた特徴的な形をしています。これは、板の上に草で葺かれた茅葺屋根であるためです。茅葺きの「茅」とは、ススキや葦(ヨシ)などの草のこと。
板や草は耐久性が低いことから、雨水が流れやすいよう急勾配になっているのです。他にも日本の伝統的な建築には茅葺屋根が多く使われていますが、こうした木の葉や草で葺いた屋根は世界各地にあります。
また、世界には日本ではまず見られない珍しく不思議な「屋根」が存在します。今回は、そんな世界の屋根についてお伝えします。

世界の変わった屋根をご紹介

例えばオセアニア地域の南の島々であるポリネシアやミクロネシアにも茅葺きの屋根があります。写真はタヒチのモーレア島にある水上バンガロー。ラグーン(礁湖)に建つホテルなので、軽量な屋根でないと不安定になってしまいます。
また南国では植物の葉や草で葺いた屋根が多く、暑さ対策のひとつでもあります。これらの屋根の家の中は風通しが良く涼しく過ごせます。その土地の手に入りやすいもので、土地の気候に合ったものを作る。伝統の知恵ですね。

一方、寒い地域ではどうでしょう。氷河の国ともいわれるアイスランドには古くからユニークな「芝生の家」があります。この家の屋根には芝生が植えられていて、まるで地面から家が生えてきたかのよう。究極のナチュラリストの家?とも思えますが、芝生の屋根には実用的な理由があります。
屋根に芝生を植え付けることによって、断熱効果を生み家の中を暖かく保てます。厳しい寒さの国で暖かく快適に暮らすための工夫だったのです。

アイスランドに負けず寒い国、ロシアにも独特な屋根が存在します。そういえば、ロシアの教会の玉ねぎのような形のドームが思い浮かぶかもしれません。これは、クーポルというロシア独自のスタイルで、その形からオニオンドームと呼ばれることもあります。
クーポルの形は、祈りが神のもとへ昇ることを象徴するろうそくの炎をかたどったもの。教会のデザインには宗教的な意味がこめられていることもあるのです。

各地の屋根は各地の条件にあったもの

こうしたユニークな世界の屋根はいずれも各地の伝統的なもの。日本の常識からすると風変わりに思えますが、それは、各国特有の気候風土の中で快適に暮らしていく知恵や文化に根ざしていることがわかります。
一方、四季の変化がはっきりし、自然災害が多い日本では、居住スタイルの変化や数々の大規模災害を経て屋根に求められるものが変わってきました。では、現代の私たちの住環境に適した屋根とは、どのようなものでしょう?
日ごろの風雨はもちろん、猛暑の夏、冬の大雪を経て長持ちする耐久性や台風、地震などに対する防災性を兼ね備えた屋根材が求められます。コストパフォーマンスも良いことから、ガルバリウム鋼板などの金属屋根はここ数年で広く普及しています。現代の日本を代表する屋根材といえますね。

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