屋根・外壁のリフォーム時期はいつが適切?
屋根や外壁リフォームを行う時期はいつがいいのか、疑問を抱かれている方は少なくないでしょう。どのような状態になったら工事をすればいいのか、いつが適切な時期なのかは判断が難しいところです。そこで、ここでは屋根や外壁リフォームを行う時期などについてご説明します。
屋根のリフォームを行うべき時期は?
リフォームをするべき状態ですが、雨漏りをしているような状態に陥っているのであれば、すぐにでもリフォームを検討したほうが良いでしょう。そのまま放置してしまうと雨水によって躯体が侵食されてしまい、建て替えが必要になることも考えられます。また、屋根が割れている、屋根の色にばらつきがある、ムラがあるといった現象も、リフォームのサインとみて良いでしょう。金属屋根の場合はサビなどの腐食が見られたら、リフォームを検討すべき時期だと考えられます。
屋根の葺き替えや建物の建て替えなど、大がかりな工事になるのを避けるためにも、定期的に点検をし、補修工事や塗り替え工事といったメンテナンスを実施するのがおすすめです。メンテナンスの時期は屋根材や塗料によって変わりますが、新築からおおよそ10年ほどでなにかしらの修繕等が必要になるといわれています。
自分で屋根に上がって様子を確認する場合は充分に注意をした上で、万一に備えて誰かに作業を見守ってもらうのが良いでしょう。外壁業者に相談をしたり、ホームインスペクション(住宅診断)を受けて、メンテナンスやリフォームの検討材料にするのもおすすめです。
外壁リフォーム行うべき時期は?
外壁の全面リフォームは外壁に使われる素材に関わらず実施すべき目安時期が15~20年となります。しかし、素材によって点検するタイミングや塗り替えを検討する時期、適切なリフォーム方法が異なります。それでは、代表的な外壁の素材ごとに最適な点検の時期とリフォーム方法を確認してみましょう。
・モルタル壁
外壁の点検は2~3年ごとに行うことをおすすめします。モルタル壁が劣化すると、汚れ、色あせ、色落ち、割れ、はがれといった現象が生じます。軽微なリフォームの方法としては塗装の塗替えがあり、大規模なリフォーム方法としてはモルタルからサイディングへの張替えがあります。
・窯業系(ようぎょうけい)のサイディング壁
窯業系のサイディング壁の点検はモルタル壁よりも少し長く、3~4年を目安とすると良いでしょう。窯業系のサイディング壁が経年劣化すると、汚れ、色あせ、色落ち、割れ、シーリングの劣化が確認できます。軽微なリフォームの方法としては、塗装の塗り替え、サイディングの重ね張りがあります。サイディングの下地が痛んでいる場合、重ね張りができなくなってしまいます。そういった場合は、サイディングを張替える大規模なリフォームが必要となる事があります。
・金属板のサイディング壁
外壁の点検は2~3年ごとに行うことをおすすめします。金属板のサイディング壁が経年劣化すると、汚れ、さび、変形、サイディングのゆるみなどが発生します。軽微なリフォームの方法としては、塗装の塗り替え、サイディングの重ね張りがあります。塗装の塗り替えは3~5年ごとに行って下さい。重ね張りに関しては、窯業系サイディングと同様で下地が痛んでいない事が前提となります。窯業系のサイディング壁と同じく、大規模なリフォームを行う場合にはサイディングの張替えが必要になります。
外壁も定期的な塗装のメンテナンスが重要となってきます。例えば外壁をさわった時、白い粉が手に付着することはありませんか? このように外壁が白い粉をふいている状態をチョーキング現象と言います。チョーキング現象が発生している場合、すでに塗料は外気から外壁を守るという本来の役割を果たしていないため、紫外線や雨風の影響を受けやすくなります。早急に塗装の塗り替えを検討すべきでしょう。
関連記事:外壁から白い粉が! チョーキング現象の原因と対処法
屋根や外壁リフォームを行う場合、どの季節で行うと良い?
基本的には湿度も雨も少ない春や秋に工事をするとスムーズに進められるでしょう。屋根や外壁は屋外の作業になるため、雨が降ってしまうと工事ができません。雨が降っているなかで作業を強行すると、仕上がりに影響してしまうので湿度が少なく雨があまり降らないような時期を狙って工事を依頼したほうが良いでしょう。
ただ、どのような時期であっても工事の進捗具合が前後してしまう可能性はあります。天候だけでなく塗料や素材の仕入れ状況などによっても工期が左右されます。開始時期を意識するよりも、納期を意識するようにすると良いでしょう。工事を依頼しようと考えている業者がすでに見つかっている場合は、どのように工事を進めるのか、どれくらいで終わるのかについてあらかじめ確認しておくのがおすすめです。
屋根や外壁のリフォームを行う時期はその時々の状況によっても変わってきますが、ここで紹介した内容を参考にしてみてください。業者によっては進め方なども異なってきますが、相談しながらわかってくることもあるため、まずは専門業者に相談してみるのも良いでしょう。見積もりや診断だけなら無料で行ってくれる業者もいるので、活用してみる事をおすすめします。
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