在宅勤務で集中するための部屋づくり
2020年以降、日々の話題から「新型コロナウイルス」が切っても切り離せないものになりました。その影響で大きく変わったことのひとつが“働き方”です。不要不急の外出を控える意識からテレワーク需要が高まり、自宅で仕事をする人が増加。オフィスとは作業環境が全く違うことから、集中できないという悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、在宅勤務で集中力を維持するコツをご紹介します。
在宅勤務で抱えやすい悩みとは?
在宅勤務になると、「通勤がなくて便利」「勤務地の制限がない」といったメリットがある反面、「運動不足になる」「コミュニケーションが減る」などのデメリットもあります。特に「自宅だと仕事に集中できない」という悩みは、多くの人が経験していることでしょう。下記は、在宅勤務の経験者に聞いた、集中できない理由の回答です。
・オンオフの切り替えができない(やる気がでない)
・周囲に人がいなくて緊張感が薄れる
・仕事とプライベートで時間のメリハリがなくなる
身に覚えがある方も多いのではないでしょうか。いずれもオフィスで働いていたころはなかった悩みですよね。つまり、自宅が働くのに適した環境になっておらず、それが集中できない要因になっているということです。自宅で集中して仕事に向き合いたいなら、まずは環境づくりを意識してみてください。
作業場所にこだわって集中力アップ
自宅の作業環境で重要なのは、まず場所です。これから環境づくりを始めるなら、作業する場所はしっかり考えてください。自分の部屋がある場合、模様替えしてデスクを置こうと考える人は多いかと思いますが、オンオフの切り替えが難しくなるので、ベッドやテレビなど生活感のある物はなるべく視界に入らないようにしましょう。部屋の隅や壁側にデスクを置くと、視界が限定されるので集中しやすくなります。照明以外の明るさがほしいなら、日当たりの良い部屋や自然光が差し込む窓際も有力候補です。窓際は、仕事のパフォーマンスを維持するために重要な換気がしやすいという点もポイントです。
換気についての詳細は以下の記事に記載されているので、そちらも併せて読んでみてください。
【自宅で安全かつ快適に過ごすための換気方法】
https://roofstyle.niscs.nipponsteel.com/archives/1944
また、仕事中にパートナーや子どもが家にいるなら、普段よく通る場所は避けるのが無難でしょう。インターネットの通信環境も必ずチェックしてください。場所が良くてもネットが繋がらなければ仕事に影響が出るので、その場合は別の場所に変更するか、ネット環境の見直しを検討しましょう。デスクや椅子を購入するなら、作業場所が決まってからスペースに合うサイズを選んでください。椅子は長時間座ることを想定して、オフィス用の椅子やゲームチェアなど、なるべく腰に負担がかからないものを購入しましょう。予算に合わなければ、チェアクッションを使うだけでも効果はあります。
すでにある作業環境を動かせない人は、便利アイテムに頼りましょう。家庭内の雑音や家族の声、外の電車や車などの生活音が気になるなら、ヘッドホン、イヤホン、耳栓などを導入してみてください。音をカットするだけでも集中しやすい環境になります。また、テレワークではノートPCを使う人が多いかと思います。長時間画面をのぞき込むのは首や肩への負担になるので、ノートPC用スタンドを導入するのもおすすめ。高さを調節できるので、姿勢のコントロールがしやすくなります。
仕事への取り組み方も見直してみる
作業環境の整備や便利ツールの導入は、集中力アップの効果が期待できます。しかし、そもそもの原因が作業環境ではなく、仕事への取り組み方だった場合は別の方法も試してみましょう。オンオフの切り替えがうまくできないなら、朝起きてからのルーチンを作ってみてください。たとえば部屋着で仕事している人なら、出勤するときと同じように身支度を整えてみましょう。スムーズに作業が始められないなら、ToDoリストを作成し、優先順位をつけてから着手するのがおすすめです。リストは上司や同僚などチームに共有して、お互いをフォローし合うのもモチベーションの向上につながります。また、心身の健康状態を改善することも、仕事に集中するためには必要不可欠です。長く在宅勤務をしていると孤独や閉塞感に悩まされるケースもあるので、チャットツールや定例ミーティングなどで適度にチームとのコミュニケーションを取る意識を持ちましょう。在宅勤務では生活リズムも乱れやすくなります。時間に制限がなくても、起床や就寝の時間をなるべく変えないように心がけてください。また、通勤がないからといって、室内にこもりっぱなしになるのはNG。体を動かす機会を作ることは、脳の活性化にもつながる重要なことです。仕事の前や合間に少し外出したり、ストレッチで体を動かしたりするなど、運動不足にならないよう意識しておきましょう。いずれもすぐに始められることばかりなので、疎かにしていることがあれば、これを機会にぜひ一度働き方を見直してみてください。
リフォームで大胆に見た目を変える
さらにもう一歩上を目指すのならば、リフォームを視野に入れるのも良いかもしれません。「作業環境にはこだわったけど、住み慣れた自宅だからイマイチ効果を実感できない……」といった悩みを抱えている人には特におすすめです。リビングの一角に持て余したスペースがあるなら、間仕切りドアやパーテーションを設置すれば独立した作業空間を作ることができます。1?2畳しかデスクを置くスペースがなくて予算もかけられない人は、壁に棚板を打ちつけてコンパクトなワークスペースを作るという方法もあります。資料を広げて仕事がしたいなら、壁に沿って横長の作業台を設置すれば、広々としたデスクのできあがりです。自宅に生かしきれていない物置がある場合は、書斎や仕事部屋に生まれ変わらせることもできます。リフォームは、アイデアひとつで理想的な作業環境を手に入れられるかもしれないので、集中できない悩みも一気に解決できるかもしれません。もしリフォームを考えているなら、子どもが大きくなったときの勉強スペースとして転用するなど、将来のことも視野に入れて計画的に実施しましょう。
リフォームをご検討されている方は、以下の記事を参考にしてみてください。
【リフォームの流れについて把握しよう】
https://roofstyle.niscs.nipponsteel.com/archives/962
【得意・不得意がある? リフォームの依頼先の種類と特徴】
https://roofstyle.niscs.nipponsteel.com/archives/1017
<集中するためのポイントまとめ>
◆作業場所のポイント◆
1. 生活感のある物が視界に入らないようにする
2. 部屋の隅や壁側にデスクを置いて視界が限定する
3. 明るさの確保や換気のしやすさを重視するなら窓際
4. 家族がよく通る場所は避けるのが無難
◆便利ツールのポイント◆
5. 椅子にチェアクッションを置いて腰への負担を軽減
6. ヘッドホン、イヤホン、耳栓などで生活音をカット
7. 高さ調節付きのノートPC用スタンドで首や肩への負担を軽減
◆仕事への取り組み方のポイント◆
8. 起床から始業までのルーチンを作る
9. ToDoリストを作成して優先順位をつけてから始業
10. 心身の健康維持を意識する(チームメンバーとの適度なコミュケーション、少しの外出やストレッチなど)
11. 起床や就寝時間など生活リズムを変えない
◆リフォームのポイント◆
12. 間仕切りドアやパーテーションを設置して作業空間を作る
13. 壁に棚板を打ちつけてコンパクトなワークスペースを作る
14. 横長の作業台を設置して広々としたデスクを作る
15. 物置をリフォームして書斎や仕事部屋を作る
このように、在宅勤務で集中力を維持する方法はさまざまです。場所や費用など、自分に適した方法で、快適な在宅勤務ライフを手に入れてください。
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