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自宅で安全かつ快適に過ごすための換気方法

ライフスタイル

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行を機に、在宅ワークを取り入れる企業が増えています。「自宅のほうがリラックスでき、仕事がはかどる」という人がいる一方、長時間狭い空間に閉じこもることで、「頭がぼーっとしてくる」「眠気や倦怠感を感じるようになった」などの症状を訴える人もいます。これらの症状は、部屋の換気が十分に行われていないことが原因となっている可能性もあります。
今回はコロナ対策も含め、自宅で健康に気持ちよく過ごすための適切で効果的な換気のコツや、花粉対策などの換気のポイントについてご紹介します。

換気をする必要性

①新型コロナウイルスなどの感染症や風邪対策
新型コロナウイルスやインフルエンザの感染予防対策でも、換気は不可欠。定期的に室内の空気入れ替えを実施することで、空気中を漂うウイルスを含む飛沫を追い出し、感染のリスクを下げることがわかっています。こまめな換気を習慣化することで、感染症だけでなく風邪予防にもつながります。また、換気と同時に気をつけたいのは加湿器などで室内の湿度を40%以上に保つこと。ウイルスの生存率を下げ、気道粘膜の防御機能を上げることで感染リスクを下げられるだけでなく、室内環境の快適性もアップします。
 
②二酸化炭素の濃度を下げ、仕事のパフォーマンスを維持
新型コロナウイルスの影響で、在宅ワークとなっている方も増えたと思います。自宅の締め切った部屋で長時間すごしていると、仕事の効率が下がったり、体調や気分が悪くなったりしたことはありませんか。原因はいくつか考えられますが、その1つは二酸化炭素の濃度が上がり、体や脳の活動に必要な酸素濃度が下がるためです。成人は1日に2〜3万回、1回に約500mlの二酸化炭素を含んだ空気を吐き出すといわれます。部屋の空気を快適に保つためには、例えば8畳の密閉された部屋に1人でいる場合は、1時間に1回、5分程度は窓を開け、部屋全体の空気を入れ換えることが望ましいとされます。窓がない場合は、部屋の入口のドアを開けるなど二酸化炭素の濃度を下げる工夫をして、仕事のパフォーマンスを維持しましょう。
 
③化学物質が発する有毒ガスを薄める
シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドやアセトアルデヒドなどの化学物質は、建材や内装材に使用されている接着剤や塗料、防腐剤などに含まれている可能性があります。化学物質が発散する有毒ガスを室外に放出するためにも換気は重要です。皮膚や目・喉などに痛みを感じる、倦怠感や頭痛がひどい場合は、シックハウス症候群を疑ってみる必要がありそうです。
※シックハウス症候群…建材などから発生する化学物質などによる室内空気汚染などが原因で引き起こされる健康障害。主な症状は唇や喉、鼻の乾燥、せき、めまい、吐き気、頭痛、皮膚の紅斑、湿疹などですが、人によってさまざまです。
 
④日々の生活臭を蓄積させずに不快感を防止
食べ物のニオイや、ペットのニオイ、人の皮脂臭や汗のニオイなどの生活臭は部屋の空気を汚染し、不快感を誘発する原因となる場合があります。室内に発散されたニオイは壁紙やカーテン、クッションなどに染み付いて蓄積していきます。生活感が充満した環境のなかで気分を仕事モードに切り替えるのはなかなか難しいもの。換気はこうした生活臭を軽度なうちに除去するためにも有効な手段となります。

効果的な換気方法

24時間換気システム+窓換気
2003年7月以降に建てられた住宅には、シックハウス症候群のリスクを下げるため24時間換気システムなどの機械換気設備の設置が義務付けられています。ところが、冬場は「寒いから」と換気口を閉じたり、「音が気になる」などを理由に電源をオフにしていたりというケースが少なくありません。また換気システムを常時オンにしているものの、環境によっては必要換気量(1人当たり20~30立方メートル/h)が満たされていない場合や、建材などから排出される化学物質の量が多い場合もあります。24時間換気システムをきちんと活用し、そのうえで、1日1〜2回、窓を開けての換気を習慣化することをおすすめします。

対角の窓を開けて空気をスムーズに入れ替え

窓を開けて行う換気を自然換気といいます。自然換気では、室内と室外の温度差を利用して空気の流れをつくるのがコツ。窓が複数ある場合は、図のように対角の窓を開けると部屋全体の空気がスムーズに入れ替わります。空気の流れに勢いがない時には、外気の取り込み口にする方の窓の開け口を狭くすると、より勢いが生まれます。

送風機を上手に活用する
自然換気の場合、窓がひとつしかない部屋は、サーキュレーター(送風機)や扇風機を利用して空気に動きをつくると短時間で空気を入れ換えることができます。その場合、部屋の入り口のドアを開け、窓の外に向けてサーキュレーターを回すようにします。部屋に窓がない場合は、ドアを開けて部屋の中から外に向けてサーキュレーターの風を室外に送りましょう。

花粉が気になる方の換気対策


換気が必要とわかっていても、花粉が気になり換気ができないという方も多いのではないでしょうか。日本では2人に1人が花粉症といわれ、特にスギやヒノキの花粉が飛散する春先は、花粉症の方にとってはとても過ごしにくい季節と言えるでしょう。ここでは花粉対策に有効な換気方法をご紹介します。
 
1.早朝や夜に換気する
花粉は気温が上がると飛散量が増えるという特徴があります。日中の換気は避け、早朝や夜に換気することで花粉の侵入をかなり抑えることができます。リモートワークで日中に換気をしたい場合は、窓の開け幅を10cm程度に抑え、レースのカーテンで開口部を覆っておくと、花粉の流入量を減らすことができます。
 
2.空気清浄機を使う
空気清浄機を花粉の侵入が多い場所に設置すると効果的です。玄関や換気を行う窓の近くなどに置くようにしましょう。なお、フィルターに汚れがつまると効果が薄くなる可能性があるので、小まめに掃除しましょう。
 
3.加湿器を使う
室内に侵入した花粉対策の1つとして加湿器が有効です。加湿器から噴出される水分が花粉にくっついて花粉を床に落とすことができるためです。湿度は40〜60%に保つと快適に過ごしやすいといわれているので、この間をキープすることをオススメします。60%以上になるとカビなどの原因となる場合もあるので注意が必要です。加湿器を使用したら、床に落ちた花粉を除去するために必ず床掃除を行いましょう。掃除機を使用すると花粉が舞い上がってしまう可能性あるので、フローリングモップや濡れた雑巾などを使用して掃除しましょう。
 
4.24時間換気システムのフィルターを掃除
24時間換気システムのフィルターも、粉塵や花粉の部屋への流入を防いでくれます。給気ファンや給気口のフィルターを2ヶ月に1度程度清掃して機能を保つことも花粉対策となります。室内で快適に過ごすために換気は不可欠です。部屋の構造や時期に合った換気を行い、感染症や風邪などのリスクを軽減しましょう。

 
 
室内環境が整うことで自宅での仕事のパフォーマンス向上にも期待できるだけでなく、プライベートの充実感にも変化が生まれるのではないでしょうか。花粉症の方も、花粉対策に有効な換気を行って、より快適に過ごしましょう。

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