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【シリーズ特集】編集部N、家を買う!⑤(防災編)

ライフスタイル

前回までの記事「【シリーズ特集】編集部N、家を買う!④(設計編2)
 

住宅は耐震等級の検討がポイント

– 設計段階で地震や災害については意識しましたか?
当時は都内に住んでいましたが、東日本大震災は衝撃的でした。会社の近くでも建物や電柱が大きく揺れている光景は今でも鮮明です。深夜まで家の近くの幹線道路を歩いて帰る人が大勢いましたし、今住んでいる千葉のエリアでも液状化現象が発生しました。日本は地震が多いので、建てた翌日に大きな地震がくる可能性もありますよね。どうしても、耐震性については重視したくなりました。
 
– 耐震や免震についてはどんなことを確認しましたか?
まず、工務店の方に住宅の耐震について詳しく説明してもらいました。そこで、新耐震基準では、東日本大震災の宮城県太平洋側の揺れでは倒壊しない耐震性があるということがわかりました。耐震等級を2にすると、その基準の1.25倍、耐震等級を3にすると1.5倍の耐震性があるということも理解しました。耐震等級については依頼する業者で、ベースが異なる可能性もある(2のとこもあれば、3のところもある)ようなので、事前に確認しておくことをおすすめします。免震についても話を聞いたのですが、免震はかなり高額になることと、戸建ての住宅で免震にする人があまりいなかったのでやめました。
 
「4つの要素で区分されている耐震等級」
要素の1つ目は建物の重さです。建物そのものや屋根の重さが軽ければ軽いほど、地震の揺れに対しても振れ幅が小さくなります。2つ目は耐力壁、つまり地震の揺れに抵抗する構造的に固定されている壁の数です。3つ目は耐力壁や耐震金物の配置場所。最後に床の耐震性能です。これらの要素の組み合わせで耐震等級は評価されています。設計担当などから「この壁は抜けない」とか「柱の位置は……」という説明がある場合、耐震の意味合いを含んでいる場合があります。基本を知っておくと、実際に説明を受けるときに理解しやすいかもしれません。

 

ハザードマップは必ず確認する

– 災害について耐震以外で気にしたことはありましたか?
「きっかけ編」でお話ししましたが、注文住宅を建てることを決める前には、マンションを探していたんです。その時には、気に入った物件が見つかると、ハザードマップで位置や地形などを確認していました。マップで確認しながら、川の近くなど浸水が心配なエリアや山、崖の近くなど、土砂崩れなどの心配があるエリアは避けました。知り合いの家が東日本大震災のときに液状化現象によって、家の塀が傾いたという話をきいていたので、海の近くや埋め立てしてあまり年数が経っていない土地もやめました。結局、実家の敷地内に建てたので、心配はなくなりましたが、新しく土地やマンションを購入するとなると、ハザードマップのチェックは必須だと思います。自然災害は事前に防ぐのが難しいので、心配な方は場所だけでもチェックしておくといいかもしれません。
 

– 工務店から耐震などについてアドバイスはありましたか?
基礎工事はしっかりしていた方が良いということは言われました。担当さんの話ではどんなに耐震の対策がされた住宅を建てても、基礎がいい加減だとダメージが大きくなる可能性があるということでした。それだけ、基礎工事は重要だと説明してくれました。私の場合は工務店のおすすめの業者さんにやっていただきました。知り合いの話になるのですが、基礎工事の業者だけ知り合いの業者にお願いしたそうです。住宅メーカーによっては、ダメなところもあるかもしれませんが、もしお願いしたい業者がいるなら相談してみてください。
 
「ハザードマップの見方」
国土交通省が運営するハザードマップポータルサイトでは全国の様々な災害のリスクについて確認できます。住所を入力するとマップ表示され、洪水、土砂災害、高潮、津波など、災害別にそれぞれのリスクを確認できます。また、掛け合わせで表示もできるため、洪水のリスクが高く、土砂災害のリスクの高いエリアといった分類で、調べたいエリアの情報を表示させることもできます。住宅購入時に調べるだけでなく、よく滞在するエリアのマップを確認しておくことで、ゲリラ豪雨の時などのリスク回避もできます。

 
次回「【シリーズ特集】編集部N、家を買う!⑥(施工編)

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