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台風が来る前に準備すべき5つのこと

ライフスタイル

夏から秋にかけ、毎年のように大型の台風が日本列島に接近・上陸して、各地で災害が発生しています。気象庁が発表している過去30年間の台風発生数は年間平均で25.1回。しかし、過去10年間は平均回数を上回る年が増えており、災害への備えが不可欠です。そこで今回は、台風接近前に準備すべきことを「5つの項目」に絞ってご紹介します。
 

1.避難場所と家族との連絡手段を確認しておく

災害に遭遇する前に、どこに避難するか、家族とどのように連絡を取り合うか、あらかじめ決めておきましょう。最寄りの避難場所や避難所、そこへの避難経路を事前に確認しておけば、いざというときに落ち着いて行動できます。
 
・指定緊急避難場所
緊急時に避難するための場所で、土砂災害、洪水、地震など災害種ごとに指定されています。台風の場合は洪水、高潮、土砂災害などに対応している避難場所を確認しておきましょう。
 
・指定避難所
災害の危険性がなくなるまでに必要な期間滞在する場所です。災害で自宅に戻れなくなった際に、一時的に滞在することもできます。
避難場所、避難所は自治体のウェブサイトやハザードマップなどで確認できます。早い段階で調べておきましょう。避難場所までの道が倒木で塞がれたり、冠水して通行不能になったりする場合もあります。避難場所に至る経路は何通りか頭に入れておきましょう。
 
・家族との連絡手段
大きな災害の際には回線の途絶や停電で、固定電話や携帯電話が使えなくなる場合があります。2019年に発生した台風15号や19号で、電話が不通になったことは記憶に新しいのではないでしょうか。大きな災害の後には断線や電気設備の問題などで電話が不通になり、特定のSNSにアクセスが集中してなかなか連絡が取れない状況も発生しました。「両親と電話でしか連絡手段がなく心配だった」「仕事の出先で電話もメッセンジャーアプリも使えず、指示が受けられなかった」という方もいました。また、災害発生直後は避難所でも名簿作成ができず、安否確認はできません。「どこかの避難所に入れたか」「何らかの理由で家から避難できないのか」なども直接確認する必要があるでしょう。過去の災害時では、多くの方が利用するSNSではなく、別のSNSのDM(ダイレクトメッセージ)で、連絡が取れたという方もいましたので、複数のSNSなどでの連絡手段を持っておくと安心です。
 
<SNSを上手に活用>
SNSで災害の状況や避難レベルなどを発信している自治体もあります。テレビやラジオの情報だけでは知り得ないSNSでの情報が避難行動の助けになることもあるので、状況を見ながら活用してみてください。その一方で、SNSはデマを拡散するメディアとなることもあります。災害時に自ら情報を発信する場合は、不確定情報で多くの人を混乱に陥れてしまわないよう細心の注意を払いましょう。
 

2.防災グッズを準備する


台風災害で多いのは停電や断水、また流通手段が絶たれて食料の確保が難しくなる場合もあります。ほかにも強風で窓ガラスが割れたり、屋根が飛ばされたり、自宅の損壊により一時的に避難所生活を余儀なくされることも。災害時の被害状況や心労を少しでも和らげるために、防災グッズは必須です。災害時に、これだけは必要になるというアイテムをご紹介します。
 
・飲料水(1人、2リットル/日程度)
断水した場合、何よりも困るのは飲料水です。数日補給がなくても耐えられるように人数分を確保しておきましょう。
 
・生活用水
飲み水とは別で、最低限の生活用水も不可欠。台風接近前に、バスタブやバケツ、洗濯機などに水を溜めておきましょう。
 
・懐中電灯、電池、ロウソク
停電すると家の中だけではなく、街灯や信号などほとんどの明かりが消えて真っ暗になります。複数の懐中電灯と電池のほか、ロウソクなども用意しておきましょう。
 
・食料品、調理用品など
支援物資が届くまでの間、少なくとも3日分程度の食料を備蓄しておきましょう。レトルト食品など簡単に調理できるものがベスト。オール電化の家は、停電するとお湯も沸かせなくなります。停電に備えてカセットコンロとボンベは必須です。
 
・靴、防寒着、衛生品など
靴は靴底が丈夫なものを履いておきましょう。避難所に向かう道はもちろん、屋内でも窓ガラスが散乱するなど、強風や大雨の際はあらゆる場所が危険に満ちています。また、地域によっては夜間の冷え込みに備えた防寒着を用意しておいたほうがいいでしょう。そのほか、新型コロナウイルスなどの感染症拡大防止の観点から、マスクやアルコール消毒スプレーなどの衛生品も必須です。
 

 
・バッテリーの充電、自動車の給油
携帯電話やパソコンなど充電が必要なものは全てフル充電にしておきましょう。また、アウトドア・アクティビティなどでも使われるポータブル電源があると災害時の電源確保に便利です。意外と忘れがちなのが、マイカーへの給油です。2018年の台風21号や2019年の台風15号では、電気設備の浸水や送電線の断線などが原因で広い地域で停電が発生しました。自動車は少し離れた避難所や配給場所への行き来はもちろん、エンジンをかければUSBケーブルなどで電気の確保もできます。冷房も使えるので熱中症対策もできます。被災者の中には「もし自動車が動かなければ、タンクを担いで給水場所を行き来しなければならず飲料水の確保もままならなかった」「小さい子どもがいたので車の冷房が使えて助かった」という方もいました。災害後の報道でガソリンスタンドに長蛇の列ができているのを見た方も多いのではないでしょうか。車は移動手段としてだけでなく、寝泊り、充電、冷房暖房の使用など災害時に役立つので、台風接近前にガソリンは満タンにしておきましょう。
 

3.窓ガラスやサッシの対策


台風が接近すると、強風や飛来物などで窓ガラスが割れてしまうことがあります。雨戸がある場合は必ず閉めておいてください。雨戸が無い場合は、飛来物などでガラスが割れた際、飛散しにくいようにカーテンやブラインドはしっかり閉め、窓ガラスは×の字でガムテープや養生テープを貼りましょう。大きな被害が予想されるような場合は、窓ガラスをダンボールなどで補強しておくとさらに安心です。
 
・雨戸は全て閉める
 
・雨戸がない窓はガムテープを×の字に貼って、ガラスの飛散を防ぐ
 
・カーテンやブラインドを閉める
 
・ダンボールで補強をするとより安心
 

4.外に置いてあるものは全て家の中に

台風に伴う強風が、屋外に置いてある自転車やずっしり重いプランターなどを吹き飛ばしてしまうこともあります。近隣に飛んで、人や物を傷つけでもしたら取り返しがつきません。看板や資材など飛来物による事故が裁判に及んだ例もあります。たとえ針金1本でも凶器になりえます。屋外にあるものはできるかぎり、家の中に避難させましょう。
 
・屋外に置いているものはできるかぎり屋内に移動させる
 
・移動できないものは飛ばないようにしっかり固定する
 

5.浸水に備える

近年、豪雨の影響で道路が冠水するケースが増えています。特に台風時は、浸水に備えた対策も不可欠です。玄関ドアや窓に隙間がある場合は、新聞紙を詰めれば浸水を防ぐことができます。また、住宅の入り口と玄関前には土嚢や水のう、防水シートなどを利用して水が流れ込むのを防ぎましょう。
 
・土嚢
布袋に土砂を詰めたもので、土木工事などでも利用される資材。遮蔽の目的で使われます。
 
・水のう
土砂の代わりに水を入れて使用するタイプ。土嚢より準備も後処理も簡単。
 
・防水シート
水の侵入口にシートを広げて止水します。コンパクトで保管がしやすい。
 
浸水への備えは大切ですが、残念ながら万全の対策はありません。浸水の危険がある場合は家具や生活道具を2階以上の高さに移動しておきましょう。また、浸水対策に奮闘しすぎて取り残されたケースもあります。いざというときは頑張りすぎず、避難を優先してください。
 
 
台風に備えて5つのポイントをご紹介してきました。まず避難場所と避難所を確認して、SNSを活用した連絡手段も確認しておきましょう。防災グッズは可能な限り確保、特に水と食料、充電器などは優先しましょう。大きな台風の直後、非常食や懐中電灯などがホームセンターやネットで売り切れて買えないということもあったので、事前に準備しておくことをおすすめします。常に最新の情報を確認して、危険が迫っている場合は迷わず避難所への避難など命を守るための行動を優先してください。

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