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外壁塗装時に発生する臭いの対処法

メンテナンス

家を新築するときや外壁をリフォームするときに外壁塗装を行いますが、そこで心配になるのが臭いの問題です。外壁塗装時に気になる臭いは何なのか、身体に害はあるのか?その対策について詳しくご紹介します。

家の中が臭い!外壁塗装時に家の中が臭くなってしまう理由

嫌な臭いの発生元は外壁塗装に使用する塗料です。油性塗料には、塗料を薄める溶剤としてイソプロピルアルコール、1-ブタノール、メタノール、トルエン、キシレンといったシンナー(有機溶剤)が含まれており、これらが強い刺激臭を発しています。水性塗料の場合は、塗料を安定させるためのVOC(揮発性有機化合物)が含まれていることが多いです。

家には窓や換気扇といった通気口があり、締め切っていたとしても隙間ができてしまうことが多くあります。シンナー(有機溶剤)は臭いがとても強いので、わずかな隙間であっても家の中まで臭いが入ってきてしまうのです。

シンナー(有機溶剤)が体に与える影響とは

シンナー(有機溶剤)は吸い込む量が増えるのに比例して健康被害が大きくなります。長期的に吸い続けた場合は、不妊、ノイローゼ、シックハウス症候群、呼吸困難、化学物質過敏症などを引き起こす危険性が高くなるのです。

最近は技術が進歩し、シンナーの含有量が少なくても性能のよい塗料が使われることが多くなっています。一昔前と比べると臭いは穏やかで気にならなくなり、健康被害も減りました。しかし、シンナー有機溶剤の含有量がゼロになったわけではないため、気分が悪くなったり体調を崩してしまったりする人がいるのも事実です。主な症状としては、以下のようなものが挙げられます。
・頭…頭痛、めまい
・目…かすみ、チカチカする、二重に見える、かゆみ
・耳…聞こえ辛くなる、かゆみ
・鼻…痛み、鼻づまり、鼻水、鼻血、かゆみ
・口や喉…乾き、痛み、声のかすれ、咳、味覚障害、呼吸困難
・皮膚…ニキビ、発汗、かゆみ、アトピーの悪化
・消化器…腹痛、下痢、吐き気、食欲減退
・精神や神経…手足の冷え、いらいら、うつ状態、睡眠障害
このように、身体のあらゆる部位で影響が出る可能性があります。これらの症状はアレルギーによる影響が大きいと言われており、有機溶剤にアレルギーを起こしてしまう場合は、塗料の有機溶剤含有量がほんの微量であっても反応してしまいます。元々アレルギーを持っている人はもちろん、今は大丈夫な人でも今後アレルギーを発症する可能性はあるので、できるだけ吸い込まないようにすることが大切です。

また、体の小さい赤ちゃんやペットは影響を受けやすいです。マニキュアの除光液を室内で使用したことによって、赤ちゃんがぐったりしてしまったという事例もあります。妊娠中の場合は、お腹の中の赤ちゃんに母親の吸ったシンナーが届いてしまうこともあるので、妊婦の人・赤ちゃん・ペットのいる家庭は特に気をつける必要があるでしょう。

外壁塗装中に発生する臭いへの対処法

では、嫌な臭いやアレルギー症状を避けるためには、どのような対策をすればよいのでしょうか。

・臭いの少ない塗料を使用してもらう
最近使用されている塗料は昔よりも臭いの少ないものが主流ですが、臭いの少ない塗料にも様々な種類があり、逆によい香りのついた塗料などもあります。より安心できると思うものを選ぶこともできるので、塗装業者の人に相談してみてください。また、耐久性や仕上がりは劣りますが、シンナーなどの有害物質を一切含まない自然系塗料というものも存在します。高価ですがアレルギーのある方でも比較的安心して使える塗料です。ただし、塗料自体には有害物質がなくても乾燥の際に少量のホルムアルデヒドを放出するので、ホルムアルデヒドがアレルゲンの人は注意が必要です。

・換気を工夫する
外壁塗装を行っている箇所とは反対側の窓を開け、その窓に向かって扇風機を回します。こうすることで室内に入ってきた臭いを外に追い出すことができます。塗装施工箇所に近い位置に換気扇がある場合は、その換気扇の使用は控えましょう。逆に家の中に臭いを招き入れてしまいます。

・消臭スプレーの使用
シンナーなどの有機溶剤臭専用の消臭スプレーがあります。空気中に向かってスプレーすることで、家の中の嫌な臭いを消すことができます。スプレーをした後に発生した臭いは消せないので、塗装中ではなく塗装後残った臭いを消すのに利用するのがおすすめです。

・仮住まいを用意する
元々有機溶剤にアレルギーを持っていることが分かっている場合や、妊婦・赤ちゃん・大切なペットがいる場合は特に、短期的に住む場所を変えることで有害物質を吸い込んでしまう危険性をなくすことができます。塗装施工中は実家に帰省する他、ホテルやマンスリーマンション・ウィークリーマンションを利用しましょう。ペットのみが心配な場合は、ペットホテルの利用も検討しましょう。

塗料に含まれるシンナー(有機溶剤)は、吸い込みすぎると身体に影響が出る可能性があります。外壁塗装時は対策をしっかりするようにしましょう。塗装に関して心配が残る場合などは、ガルバリウム鋼板を採用する方法もあります。ガルバリウム鋼板にはすでに塗装済みの商品があるので、これを取り入れると臭いや健康被害のおそれがなくなります。新築やリフォームの場合はカバー工法ができる可能性があるので、施工業者に相談してみてください。

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