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屋根と暮らしのスタイルマガジンRoofstyle

屋根のメンテナンス(塗り替え)は梅雨入り前すべき?

屋根

 
夏本番を迎える直前に訪れる梅雨。気温や湿度も上昇し、服装や熱中症対策など考えることが増えてくる時期です。中でも、戸建て住宅で生活している方にとって心配なのは雨漏りですよね。屋根の状況によっては塗り替えなどの大きなメンテナンスが必要なケースもあるので、屋根の状態は気にかけておくべき事項のひとつです。そこで今回は、メンテナンスの基礎知識や塗り替えに最適な時期、梅雨入り前におこなうメリットについてご紹介します。
 

屋根は定期的な点検、メンテナンスが必要


 
「屋根のメンテナンスは本当に必要なの?」「塗り替えはなぜするの?」などと疑問に思う方も少なくないかもしれません。ここでは塗り替えの必要性や理由について簡単にご説明します。まずは見た目。塗装の劣化による錆、チョーキング、苔、カビの発生により屋根がボロボロに見えてしまいます。
 
綺麗に見せるために塗り替えが必要です。しかし、塗り替えには美観を保つ以上に大切な役割があります。それは、屋根自体が劣化しないよう保護することです。屋根の塗装が劣化すると、下地に水が染み込んで雨漏りの原因になります。雨漏りはただ水が漏れてくるだけではなく、建物の内部が劣化してしまうリスクがあり、結果として建物の寿命を縮めてしまう可能性があります。ほかにも害虫が入り込む原因や屋根が傷んで屋根材が強風に飛ばされてしまうことも。
 
このように屋根の塗装メンテナンスは、屋根だけでなく建物全体を守るため定期的におこなう必要があるのです。
 
 


 
――使用されている屋根材でどのくらいのメンテ、塗り替えの期間はかわります。
現在、主に使用されている屋根材を例にとってメンテナンスの時期をご紹介します。 
最もポピュラーに使用されている「スレート屋根」は、一般的には10年程度で塗り替えを推奨しており、その後は5年ごと程度の塗り替えが必要とされています。
 
 


スレート屋根

 
金属屋根については、従来の「トタン(亜鉛メッキを施した鋼板)」と比して表面にAL、亜鉛などのメッキを施し、防錆性能を上げた鋼板である「ガルバリウム鋼板」を使用したものが主流となっていますが、一般的には10~15年程度で塗り替えが必要といわれています。
 
 


金属屋根(ガルバリウム鋼板)

 
一般的な屋根部材の点検時期を記載しましたが、劣化しにくい特殊な塗料を使ったもの(グラッサコート)や、金属下地のめっきをより高耐食(ガルバリウム鋼板の3倍)にしたもの(SGL鋼板)も出てきており、よりメンテナンスの期間を長くすることも可能となってきています。
 
自分の家の屋根材や塗料に何が使われていて、メンテナンス、塗り替えがどれくらいの期間で必要なのか知っておくことは大切です。
 
 

スレート屋根(グラッサコート)

金属屋根(SGL鋼板)

 
 

メンテナンスにおすすめの時期は「春」と「秋」


 
――メンテナンス(塗り替え)をするのに適した時期はある?
メンテナンス(塗り替え)をすることが決まったら、次に考えるのは具体的な時期。工事自体は年中いつでも依頼できますが、塗装は気温5℃以下、湿度85%以上でおこなうことが不向きとされています。冬は朝方だと気温が5℃以上でも塗装する屋根材が冷えきっていて、夕方だと結露が生じやすくなります。
 
夏は職人が熱中症をケアしながら作業する点や屋根自体の温度が高く、塗料が速く乾燥して作業性や仕上りに影響がでる可能性も。このように夏と冬は制約が多くなってしまうため、春か秋が最も塗装に適している季節といえます。ゴールデンウィークがある5月は繁忙期になるので、梅雨前に余裕をもってメンテナンスを終わらせたい方は、4月中に終わるよう早めにスケジュールを相談しましょう。たとえ、梅雨入りまでに工事が終わらなくても、全てが台無しになることはないので安心してください。
 
 

雨漏りが心配なら塗装は梅雨入り前に


 
――梅雨入り前に塗装をするメリットは?
塗料(塗膜)は熱や水、紫外線の影響によって劣化します。太陽熱や風雨、紫外線は梅雨から夏の間にかけてピークを迎えるので、長年メンテナンスをおこなっておらず、劣化や雨漏りの心配がある方は、可能であれば梅雨入り前にメンテナンスを終わらせておくのがもっとも合理的といえるでしょう。梅雨期での雨漏りが心配ならなおのことです。また、工期がスムーズに進みやすいというのも梅雨入り前におこなう大きなメリットですね。
 
 


 
――工期が梅雨入りに間に合わない場合はどうなる?
塗装はなんとなく雨の多い梅雨の時期はできない……と思われる方も少なくないでしょう。実際、雨が頻繁に降ると工期が延びるというデメリットはありますが、絶対にできないというわけでもありません。天気をチェックし、雨を避けながら工事を進めていくのは塗装の基本です。塗料が雨で流れてしまうリスクは、梅雨の時期でなくてもあります。
 
短い工期を希望する場合、梅雨の時期はおすすめできませんが、それほど気にならないなら依頼することも可能です。この時期の依頼は少ないため予約が取りやすいというメリットも。梅雨を避けても雨が続くこともありますし、空梅雨(からつゆ)になることもあるので、過剰に意識する必要はありません。たとえ、梅雨入り前に塗り替えが終わらなくても、屋根の状態が気になるなら必ず業者に相談しましょう。
 
*屋根の状態が非常に悪い場合は、現状の屋根に金属屋根をカバーするカバー工法が取られることもあります。カバー工法の内容については、Roof Styleの下記の記事にも詳細を掲載しておりますので、是非ご一読下さい。
 
葺き替えとどう違う? 屋根のカバー工法の特徴とメリット | メンテナンス|屋根と暮らしのスタイルマガジンRoofstyle(ルーフスタイル) (nipponsteel.com)
 
 

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