住まいを長持ちさせるメンテナンスとは
住まいを長持ちさせるために大切なこと
住まいを長持ちさせるには、掃除など日ごろからの手入れはもちろんのこと、適切な「メンテナンス」も欠かせません。住宅といえば、内装に目が向きがちですが、高温多湿で自然災害の多い日本では、むしろ外装が重要なポイントになります。外装とは屋根や外壁のことですが、必要な補修をきちんと行うかどうかで、暮らしやすさや家そのものの寿命が大いに違ってきます。
屋根や外壁にダメージがあると、雨水が浸入し、柱や梁が腐食するといったように、家にとって深刻な事態になることもあります。したがって、外装を良い状態で維持することは、家を長持ちさせることになるのです。そこで、今回は、そのための補修工事についてお話しします。
どのような工事が必要なの?
・塗装のふくれ、はがれ(塗膜の劣化)
塗料が乾くと表面に膜が形成されます。これが塗膜と呼ばれるものですが、屋根や外壁は塗装することで、塗膜によって雨水から守られます。雨風や紫外線にさらされるうちに塗膜は劣化しますが、ふくれやはがれはそのサイン。
その場合、劣化した塗膜をはがして塗替え工事を行います。塗膜が劣化したまま放置しておくと、下地まで傷めてしまい雨漏りを起こすことも。そうなると、大規模なリフォームが必要になりかねません。
・シーリングの劣化
シーリングとは屋根材の継ぎ目や外壁のサイディングなどの継ぎ目、サッシまわりの防水加工のことです。シーリング剤で目地やすき間が埋められていますが、経年による劣化で、ひび割れのようなすき間ができると、雨水が浸入します。シーリングの補修には、既存のシーリング剤の上から充填する「打ち増し工法」と古いシーリング剤をすべて除去し、新しくシーリングし直す「打ち替え工法」があります。
・ひび割れ(クラック)
クラックとも呼ばれるひび割れは建物のどのような部分でも発生する可能性があります。また、ひび割れの大きさ・深さもさまざまです。塗膜(塗装の表面の膜)のみの浅いものであれば、メンテナンスの必要がないか、あっても塗替えのみで済みます。しかし、ひび割れが内側のモルタル層や下地におよんでいると、防水性能に影響します。こうした場合は、ひび割れの深さによってシーリング剤や樹脂を注入するなどの工事が必要です。
早めの発見、早めのメンテナンスが基本
屋根材や外壁材は種類によって耐久性や寿命が異なりますが、大切なマイホームには、丈夫で長持ちするものを選びたいですね。
小さな補修工事でも積み重なると費用の負担も重くなります。優れた材料を選ぶことも住まいを長持ちさせるための重要なポイントです。
たとえば金属などの素材を屋根材に選ぶことも、今や住まいを長持ちさせる選択肢の一つとなっています。技術の進歩による建材の進化についても情報を得ることで、大切な家を賢く守って行きたいものですね。
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