わが家の屋根材 スレートかガルバリウム鋼板で迷ったら
いま、人気の屋根材とは
一般的な住宅用として、広く普及している屋根材のスレート。また、近年、耐震性が高く丈夫なことから人気上昇中の、金属屋根の1つであるガルバリウム鋼板。この2種類の屋根材は価格も手ごろで、よく耳にする名前ではないでしょうか。
とはいえ、屋根材は日ごろからあまり意識しない建材ですから、なじみがないという方も多いでしょう。また、どちらにするか決めるには、コストだけではなく、さまざまな要素を検討したいですね。
そこで、よく耳にするスレートとガルバリウム鋼板の特徴を紹介しながら、比較してみたいと思います。
スレートってどんな屋根材?
スレートはセメントと合成繊維を混ぜてうすい板状に成型し、表面を塗装した屋根材です。軽量で耐震性が良く、安価で施工性も高いことから、広く普及しています。
<スレートの主な特徴>
・耐用年数:20年?25年
・メンテナンス:色落ちなどの美観の部分と防水性を維持するために、10年ごとに塗替えが必要
・軽く、耐震性が高い
・耐火性、耐熱性が高いため、燃えない。熱を伝えにくい
・施工しやすく、複雑な形状の屋根にも施工可能
・色数が豊富で、和風・洋風どちらのタイプの住宅にもマッチする
・シンプルなデザインの建物に合わせやすい
・形状が限られている
・衝撃に弱いため、強風時の飛来物で割れることも
・凍害に対して不安がある
・海浜地域での潮風による塩害に強い
ガルバリウム鋼板の屋根材とは?
<ガルバリウム鋼板の主な特徴>
・耐用年数:約40年
・メンテナンス:10年を目安に塗替えするのが腐食防止のためには良いが、20年程度メンテナンスフリーのタイプもある
・屋根材としては最も軽量で薄く、耐震性が非常に高い
・耐火性が高く、燃えにくい
・熱が伝わりやすいのが、塗装により遮熱効果を持たせたものもある
・厚みが薄いので防音性に難があるが、施工方法や表面加工により防音が可能
・施工性が非常に高く、複雑な形状の屋根にも対応できる
・色数が非常に豊富で、形状もシンプルな板状から瓦タイプまで、フレキシブルに成型できるため、さまざまなデザインの建物にマッチさせることが可能
・凍害の恐れがなく、積雪にも強い
・海浜地域では塩害を受けやすいが、塩害対策を施したタイプもある
コストに加えて検討したいこと
しかし、新築や葺き替えのあと、何年住むのかによってトータルコストは変わります。さらに、塩害対策や防音など、プラスアルファの加工や施工工事をする場合はコストが違ってくる可能性があります。わが家のライフスパンや立地環境などの条件も視野に入れて、施工業者にご相談ください。
記事についてお気軽に
お問い合わせください。
閲覧履歴からあなたにおすすめの記事です。
-
1000年以上長持ちする屋根建材としての「チタン」
原子番号22 Ti(Titanium)、通称「チタン」。 みなさんは、チタンという素材にどのようなイメージをもっていますか? チタンは実用金属の元素のなかで、鉄、アルミニウム、マグネシウムに次いで4番目に多い鉱物資源です…
-
過酷な自然との闘い〜北海道の屋根の歴史と進化〜
地域によっては冬と夏の気温差が60度にも達し、冬は一日に1メートルも雪が積もる過酷な気象の北海道で、断熱性や気密性を確保するための建材の役割は極めて重要です。 明治時代に開拓使が入植して以降、道外とは異なった進化を遂げて…
-
屋根の用語、いくつ知っていますか? 〜Vol.2〜
前回の記事 屋根の用語、いくつ知っていますか? 〜Vol.1〜 歴史とともに増えていく屋根材に関する用語 瓦や金属など、屋根材を大まかに見分けるのはさほど難しいことではないでしょう。しかし、瓦や金属にはさま…