今どきの住宅の外壁はサイディングが主流? サイディングの種類を知っておこう
外壁サイディングってなに?
特に、外装の面積の多くを占める外壁は家の表情を形づくるものといえます。したがって、外壁工事のときには、おしゃれな表情づくりができて美観が長持ちする材料を選びたいですね。戸建住宅用の主な外壁材には、塗り壁のモルタルやタイルなどがありますが、サイディングについて耳にしたことがおありでしょうか?
サイディングとは、工場で量産されるボード状の外壁材です。均質な仕上がりで、現場での施工がしやすく工期が短くて済むことから、現在では多くの戸建住宅に用いられています。また、ひと言にサイディングといっても、主原料によっていくつかの種類に分けられ外観や特徴が異なります。
今回は、戸建住宅の外壁材の主流になりつつある、外壁サイディングの種類についてお伝えします。
サイディングの種類を知っておこう
<窯業系サイディング>
セメントと繊維を主原料にして高温・高圧で成形したもの。耐震性や耐火性、遮音性にすぐれ、最近では、住宅用の外装材として最も多く採用されています。価格とデザインのバリエーションが豊富で、天然石のような風合いのものやタイル調、レンガ調など、さまざまなテクスチャーや質感のものがあります。ボードの厚さにもバリエーションがあり、厚さが増すほど価格は高くなります。
メンテナンスについては、表面の塗装の塗り替えとパネルどうしのすき間を埋めるシーリング材の打ち換えを定期的に行う必要があります。その時期は新築から7?10年が1つの目安になりますが、グレードにより異なり、20年間メンテナンスフリーの製品も登場しています。
<金属系サイディング>
定期的に塗り替えとシーリング材の打ち換えが必要ですが、グレードや加工によっては15?20年の長期にわたりメンテナンス不要の製品もあります。
<木質系サイディング>
天然木を塗装して、または無塗装のまま使ったサイディングです。断熱性が高くナチュラルな木の風合いが魅力ですが、防火/準防火地域では、防火処理を施したものしか使えません。他の外壁材と組み合わせて外装デザインのアクセントとして使うこともあります。
塗装タイプは、5年を目安に塗り替えが必要です。
外壁サイディング選びでは、建物の外観イメージをどうしたいかがポイントの1つになりますが、地域によっては規制や気候などの条件により、使える製品が限られる場合があります。また、コストの面も大切ですが、初期費用が低いとメンテナンスのサイクルが短くなりがちです。このように外壁工事にはいろんな要素がからむので、設計者や外装業者とよく相談してくださいね。
■この記事を読んだ方はこんな記事もチェックしています■
▼断熱性にすぐれたガルバリウム鋼板の外壁サイディングって、どんなもの?
記事についてお気軽に
お問い合わせください。
閲覧履歴からあなたにおすすめの記事です。
-
1000年以上長持ちする屋根建材としての「チタン」
原子番号22 Ti(Titanium)、通称「チタン」。 みなさんは、チタンという素材にどのようなイメージをもっていますか? チタンは実用金属の元素のなかで、鉄、アルミニウム、マグネシウムに次いで4番目に多い鉱物資源です…
-
過酷な自然との闘い〜北海道の屋根の歴史と進化〜
地域によっては冬と夏の気温差が60度にも達し、冬は一日に1メートルも雪が積もる過酷な気象の北海道で、断熱性や気密性を確保するための建材の役割は極めて重要です。 明治時代に開拓使が入植して以降、道外とは異なった進化を遂げて…
-
屋根の用語、いくつ知っていますか? 〜Vol.2〜
前回の記事 屋根の用語、いくつ知っていますか? 〜Vol.1〜 歴史とともに増えていく屋根材に関する用語 瓦や金属など、屋根材を大まかに見分けるのはさほど難しいことではないでしょう。しかし、瓦や金属にはさま…