天窓をつけると雨漏りする? 屋根に天窓をつけるメリット
せっかく新築購入やリフォームをするなら、天窓を設置してみたいと思いませんか? 昼間は自然光が差し込み、夜は綺麗な星空を見ながら眠る……。天窓に憧れる方はたくさんいるでしょう。ここでは、天窓のメリットやデメリット、屋根に設置するときに考えられるリスクなどもあわせてご紹介します。自宅に天窓の設置を考えている人はぜひ、参考にしてみてください。
そもそも天窓とは?
天窓とは読んで字のごとく、天井の高い部分や屋根に設置する窓のことです。屋根の一部を窓にするケースが一般的ですが、最近ではリビングを吹き抜けにし、天窓を設置して自然光を取り入れるといったケースも増えています。
天窓を屋根に設置するメリット
では、天窓を屋根に設置すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。いくつかメリットを取り上げて詳しく見ていきたいと思います。
・自然光を部屋に取り入れられる
天窓を屋根に設置すると、自然光が多く室内に入ってきます。照明の灯りではなく自然の太陽光を取り入れることができるため、天気が良い時は昼間に電気を付けなくても充分なくらいに部屋が明るくなります。さらに、夜になると天然のプラネタリウムを楽しむこともできるかもしれません。
また、天窓を作る場合は、屋根が高い設計になることから天窓が無い家よりもスペースが生まれて、開放感を得ることができます。天窓ならではの開放感に惹かれる人も少なくありません。
・換気性能が高い
より高いところに天窓を設置することで、壁面だけに窓がある場合と比較して、約4倍も換気機能を高めることができると言われています。暖かい空気は上昇しやすいため、天窓を開ければ簡単に換気できるようになります。
・壁面の窓と比べて防犯力が高い
壁面に設置してある窓は不審者や空き巣に狙われるリスクが高くなります。しかし、天窓ならその危険は少ないでしょう。もちろん、家の窓をすべて天窓にするというのは難しいですが、壁面に設置する窓を少なくして天窓を多めに設置するだけでも防犯に効果的です。また、天窓は壁面の窓に比べて隣接した家や通りから覗かれる心配がありませんので、プライバシー保護の観点からもメリットが大きいでしょう。
・見た目がおしゃれになる
天窓がある家はおしゃれに見えますよね。せっかく新築購入やリフォームをするなら、おしゃれな家にしたいという人が多いと思います。天窓によって、デザイン性が高く個性的な空間演出もできるようになります。
天窓を屋根に設置するリスク
さまざまなメリットがある天窓ですが、魅力的な部分ばかりでもありません。ここでは天窓を屋根に設置する際の注意事項についてもご紹介しましょう。
・メンテナンスが困難になる
壁面に設置された窓ならメンテナンスも容易ですし、不具合が生じた場合でもすぐに対処が可能です。しかし、天窓で不具合が起きたときは、自分でメンテナンスや修理をすることは難しいでしょう。また、普段の掃除についても難易度が上がります。内窓を掃除する場合は大きな脚立が必要になりますし、外窓を掃除しようとすれば屋根に上らなくてはなりません。掃除でさえ、自分で行うのは現実的とは言えないでしょう。
・天窓を設置した部屋が暑くなる、寒くなる
天窓から陽ざしが直接入ってくるため、その部屋が必要以上に暑くなってしまうデメリットもあります。また、瓦が吸収した熱が入り込んでくる可能性も高まります。反対に冬の場合は、天窓部分から外に熱が逃げてしまい、部屋が暖まりにくい可能性もあります。最近では、遮熱効果のあるガラスなども販売されているので、暮らしやすいよう、工夫すると良いでしょう。
・雨漏りが起きる可能性がある
天窓は屋根の一部に穴をあけて設置します。そのため、構造上、何もしていない屋根面に比べると、雨漏りが起きる可能性が高くなります。もちろん、各種メーカーは天窓に工夫をこらしており、雨水が入り込まないように設計しています。雨漏りしてしまってもメーカーの保証が適用される場合がありますので、保証内容について確認をすると良いでしょう。また、施工の精度も関係しますので、施工業者への確認もお忘れなく。リスクやデメリットはあるものの、事前に対策を講じたり定期的にメンテナンスを行うことによって、明るく開放的な部屋で快適に過ごせるようになります。新築購入やリフォーム、リノベーション時に天窓のある家を検討する際には、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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