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空き家をリフォーム、リノベーションして居住するメリット

リフォーム

近年、全国的に増え続けている空き家。総務省が発表した平成25年度住宅・土地統計調査のデータでも、空き家率は過去最高の13.5%となっています(※1) 。なぜ、いま空き家が増えてきているのでしょうか。ここでは、空き家が増えている理由や空き家をリノベーションして居住するメリットなどについてご紹介します。

空き家が増えている理由

空き家が増えている要因として、まず考えられるのが日本全体の人口減少です。ただ、人口は減少している一方で世帯数は増加しており(※2) 、単純に人口減少が原因だとは言い切ることができません。

実は、もう一つの大きな要因としてあげられるのが、日本人の「新築信仰」です。日本は欧米諸国と比較して、販売戸数に対する中古物件の割合が低く、新築物件の人気が非常に高くなっています。石造りの住宅が多く、年月を経ている物件の方が価値が高くなる、という国もある欧米諸国では、中古物件を改良して長く住むという文化が根付いています。
一方、日本では古い物件であるほど評価額は低くなります。古くから木造建築が主流であった日本の住宅は、年月を経ている物件=経年劣化している物件というイメージが強く、実際、戦後から高度経済成長期頃の住宅不足時に建てられた住宅の質を考えると、あながち間違いとも言えません。
また、近年の日本人の欧米風のライフスタイルに古い物件が合っていないこともあり、「新築信仰」が高いと言われています。
さらに、取り壊すにしても建物の解体費用や整地費用が必要になる上に、日本の固定資産税は土地に家屋が建っている場合、建っていない場合と比べて、原則、税金が安くなります。そうなると、いっそのこと空き家のままにしておこう、と考えても不思議ではありません。
中古物件の購入を検討している方としても、その物件が1981年に施行された『建築基準法施行令改正』における新耐震基準を満たしていない場合、そのまま住むことは難しいので建て替えをすることになります。気に入った土地に自分たちに合った家を建てることができるものの、中古物件の購入費用に加えて建て替えの費用も必要になります。築浅の中古物件を購入する場合に比べ、新居に移るまでに時間もかかってしまいますので、どちらがより良いか慎重に検討した上でなければ、古い物件の購入にはなかなか踏み切れないというのも一因と言えるでしょう。

空き家を空き家のままで維持するデメリット

売りに出すのも取り壊すのも難しく、空き家のままにしておく場合、デメリットはあるのでしょうか。
空き家を放置した場合のデメリットとして、治安の悪化が挙げられるでしょう。不法侵入が簡単にできてしまう上に気づかれにくいため、不審者が身を潜めたり違法取引の場所に使われたりする等、犯罪の温床となってしまう可能性があります。空き家が放火の被害に遭ってしまい、周囲の住宅にも大きな損害を与えた場合は、所有者の責任が問われて損害賠償を求められる可能性もあります。
その他、災害や老朽化で瓦や外壁が崩れ、第三者に危害を与えるリスクも考えられます。ごみの不法投棄による衛生面の悪化や、野良犬や野良猫、鳥、虫が棲みつき、近隣の住民に迷惑を及ぼすケースも発生しています。空き家をそのまま放置してしまうと、想像以上に深刻な被害を生み出してしまう可能性があるのです。

日本政府も空き家問題に対し、「空き家対策特別措置法」を2015年に制定して、こういった状況の本格的な改善に乗り出しています。

空き家をリフォーム、リノベーションして居住するメリット


さまざまなデメリットがある空き家問題。可能であればリフォームやリノベーションをしたほうが良いでしょう。ここでは空き家をリフォーム、リノベーションして居住するメリットについてお伝えします。

まず、更地にするだけでも費用がかかることを考えると、空き家をリフォームやリノベーションして付加価値をつけ、建物の資産価値を高めたほうが良いでしょう。仮に自分で居住をしなくなった場合でも、賃貸物件として貸し出すこともできます。近年ではシェアハウスやテラスハウスなどが有名になり、リフォームやリノベーションした一戸建て住宅の人気が再燃しています。また、ペットと一緒に住みたい人の増加により、規則の厳しい集合住宅を敬遠する人も増えています。賃貸市場の規模が年々低下していく中、一戸建ての賃貸物件は高い稼働率で推移しているのです。

空き家のリノベーションにかかる費用


実際に空き家をリノベーションする場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。ここでは一つ事例を出してご紹介したいと思います。

完全な空き家になっている住宅をフルリノベーションする場合、1㎡あたり10~15万円が一般的なボリュームゾーンになりますが、既存の設備を活かすのか、こだわりポイントを入れるのか等で単価は変わってきます。40坪程度の住宅だと132㎡ですので、平均的相場の10万円で計算すると1,320万円になります。使える部分はそのまま使用したり、既製品を取り入れることで価格を抑えることも可能です。リノベーションは高すぎると感じる方は、リノベーション業者があらかじめ素材やデザインをパターン化した中から組み合わせる「セレクト型リノベーション」もありますので、こういった方法も検討をしてみると良いでしょう。

空き家を放置してしまうとさまざまなリスクがあります。そのまま放置するより、資産価値向上のためにもリフォーム・リノベーションを検討してみてはいかがでしょうか。まずはリノベーション業者のサイトで事例を探し、無料見積りを利用してみましょう。

※1平成25年住宅・土地統計調査(速報集計)結果の要約
http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2013/pdf/yoyaku.pdf

※2世帯数と世帯人員の状況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa16/dl/02.pdf

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