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【シリーズ特集】鉄と住まい <第2回 鉄から住まいを考える>

ライフスタイル

前回の記事【シリーズ特集】鉄と住まい <第1回 鉄と人間の歴史>
 
全4回のシリーズ特集「鉄と住まい」。第2回は、「鉄から住まいを考える」と題して、鉄に対する住まいの要求性能についてご紹介していきます。要求性能とは、目的を達成するためにその施設が保有しなければならない性能のこと。住まいに求められる性能を、鉄のどういった特性が支えているのか、そしてこれからの住まいに求められる性能を鉄がどのように叶えていくのかを知っていきましょう。
 

硬くて丈夫な住まいを実現する素材

 
住まいにおいて鉄の要求性能として、まず真っ先に思いつくのは頑丈さではないでしょうか。硬くて丈夫であること、いわゆる堅牢性は、地震や台風などの災害などさまざまなものから身を守ってくれる住まいには欠かせない要素の1つです。その堅牢性は、鉄の「強度」「靭性」「加工性」という3つの特性によって解決しています。
 

 
私たちの身の回りで使用されている鉄は、高炉等の設備で抽出される銑鉄(せんてつ)を転炉等の設備で成分調整をした鋼(はがね)を加工したものです。鉄の代表的な特性は成分調整のバランスをとることで出すことができます。例えば炭素含有量ですが、含有量を増やすことによって、より強度を高められます。しかし、炭素量を多くしすぎると、靱性といわれるしなやかさや粘り強さが失われてしまいます。目的に応じて硬さと靭性の特性バランス=成分バランスを決めることが重要なのです。このバランスが他の素材と比べて調整しやすいという点も鉄の特性といえます。そして加工性は、鉄の堅牢性を支える特性として見逃せないポイントです。鉄は目的に応じた成分バランスの調整により、高い強度を確保したまま、薄く軽い形状や複雑なデザインを施すことが可能となります。しかも、メッキや塗装などの二次加工にも対応することができます。
 
このような特長から、鉄は木材やウレタン、樹脂といった異素材と組み合わせることによって、素材同士の利点を活かして建材以外にも活躍の幅を広げてきたという歴史があります。強度や靭性、加工性の高いものを製造工程で調整できる鉄は、住まいを支えるのにぴったり素材といえるのではないでしょうか。
 
 

建物の耐久性に役立つ特性

 
マイホームなどの住まいで人が長く生活していくために建物の耐久性は必要不可欠です。では、耐久性において重要な「耐熱性」と「耐食性」という観点から鉄を見ていきましょう。まず耐熱性という面で見ると、鉄は建築基準法における防火材料に認定されています。防火材料とは、燃焼せず、防火上有害な変形や溶融を生じないものであり、有害な煙やガスが発生しない材料のこと。防火材料の中でもランク分けがあって、鉄は最も耐熱・防火に優れた「不燃材料」として認定されています。
 
その一方で、耐食性という面で見ると鉄単体では脆弱だといえます。なぜなら鉄は錆びるからです。しかし、鉄は加工性に優れる素材なので、メッキや塗装という方法で耐食性を向上させることができます。住まいは大昔から、雨風をしのいだり暖をとったりと、私たちの身を守るための性能が多く求められてきました。鉄のさまざまな特性は、そんな住まいの要求性能を満たす上でとても優れた素材であることがわかります。
 
 

時代とともに鉄の役割も進化

 
これまでさまざまな形で住まいの要求性能を満たしてきた鉄素材。では、今後の住まいにおいて鉄がどのような役割に期待されているのかをご紹介していきます。
 
<省エネ>
SDGsの目標7にも「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」という省エネを意識する取り組みがあります。耐熱パネルや屋根など、鉄素材は建物内外の温度管理に一役買っており、エネルギーの無駄遣いを軽減しています。また、鉄はリサイクル率の高さという点においても省エネに貢献している素材です。
 
<耐震性>
地震が多い日本にとって耐震性は特に重要視される課題です。耐震性は建物が軽量であるほど向上するため、鉄を使った金属瓦や金属屋根、金属外壁などは軽量で振動によるダメージが少ない素材として重宝されています。
 
<抗菌性>
新型コロナウィルスの影響で清潔志向が高まる昨今は、抗菌性や抗ウイルス性に秀でた鋼板にも注目が集まっています。時代によって増えていく住まいの要求性能にもしっかり対応していく鉄の万能ぶりには驚かされます。
 
 

素材感を活かしたデザイン性にも注目

 
鉄の家は、オシャレにできない、デザイン性を入れることは難しいイメージをお持ちの方がいるかもしれません。実際はそんなことは全くなく、現在の鉄素材はカラーバリエーションがとても豊富です。また、金属特有の素材感により、ほかの素材では出せない美しさや味わいを生み出すことが可能で、建物の見た目を良くするデザイン性の部分でも貢献しています。
 
2021年度のグッドデザイン賞を受賞した手賀沼モデルなどは良い例ですね。連続した大きな屋根、1階から2階まで継ぎ目のない外壁などは、鉄だからこそ実現できたデザインです。堅牢性や耐久性だけでなく、使い方によってかっこいい家に住みたいというようなシンプルな要望にも応えてくれる鉄。住まいの可能性を広げてくれる、なくてはならない素材と言えます。
 
このように鉄は、建物の素材としてとても優秀だと言うことがお分かりいただけたと思います。昨今ではガルバリウム鋼板の屋根やサイディングなどの素材がとても人気で、家を建てる際に採用している方が増えています。もしマイホームの購入やリフォームなどを検討されている方は、鉄素材も検討してみてはいかがでしょうか。
 
次回【シリーズ特集】鉄と住まい <第3回 鉄と木が調和する住宅「手賀沼モデル」>
 
 

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